Togetterでまとめを作りました

Twitterで日本語ハッシュタグが導入されてから、大喜利てきなブームが来ているのですが、その中で流行っているのが「あるあるネタ

  • デザイナーあるある
  • 都道府県)あるある

みたいな感じで、ジャンルごとに投稿されているものが盛り上がっています。


そんなブームに乗っかる感じで「片耳難聴者あるある」というネタをやってみました。


screenshot
片耳難聴者あるあるネタまとめ - Togetter


両耳とも聴力が無い、または著しく低い難聴者については漫画・小説、ドラマなど様々な媒体で取り上げられ、社会的な認知は高いと思うんですが、片方の耳の聴力が無い、という片耳難聴者*1のことって、おそらくあまり知られていないと思うんですよね。
聴覚障害者全体に占める片耳難聴者の割合の詳しいデータはちょっと分からないのですが、左右二つある器官の両方とも障害が現れる確率よりも、片方のみの割合の方が高いはずなんですよね。なので、世の中には相当な数の人がいるんじゃないかと。
でも、あんまりテレビとかでそういう話題を見かけないのは、外見に現れる障害ではないものではないため隠そうと思えば隠せるのが大きな要因じゃないか、と考えています。実際には片方の耳が聞こえないのに、聞こえている振りをして過ごしている人が多いのではないかと。


そういうことがあるので、ちょっとこんな感じの「あるあるネタ」をやってみたら、健聴者の人にもどんな状況か理解してもらいやすいだろうし、片耳難聴者の人にとっては面白いのではないかなー(たぶん)と考えてやってみました。



そこら辺の話は以前にもこの日記やサイトで書いていたのですが、かなり古いものですし、過去ログなんて大抵読まれないし、でサイトをリニューアルして新たに書き直したいなー、と思いつつ何年も放置中。い、いや、近いうちに手をつけていきます、たぶん。

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*1:通常、片方の耳だけの聴力が低い人を「難聴」とは言わないのですが、ハッシュタグでの字数を鑑みてこの表現を使いました

耳の日なので、私の耳のお話:相手にどう説明するか

何度か書いていますし、このダイアリーのタイトルを「聴く耳を持たない(片方しか)」にしているように、私は片方の耳がほとんど聞こえません。
約1万人に1人の割合で生まれる、先天性の耳介形成不良いわゆる「小耳症」です。つまり、簡単に言うと
乳児の頃
私の場合は、生まれつき右耳が変で
形成手術後
小学生の頃に手術をして
私を横から撮った写真
現在はこんな耳になっています。





小耳症って: 我が家の小さなお耳くん

小耳症って何なんでしょうか?

障がい?病気?説明に困りますね

ウチの息子は

片耳がなくても身体障害には当てはまらず

片耳が聴こえているから聴覚障害にも当てはまらず…

小耳症って: 我が家の小さなお耳くん



こうしたエントリーがあったので、私自身どういう風に説明しているか考えてみました。
ちなみに想定する状況は口頭で説明するケースですね。こうしてネットで説明すると、分からない言葉は気軽に検索できるので冒頭のような表記でやっています。


この耳は「病気」です

この表現あんまり使わないですね。
「病気」の定義にもよるわけですが、先天性の形成不良が「病気」か?というと私も自信がないです。ただ先天性で内臓疾患の場合は「病気」とする場合はままあるので、小耳症も「病気」と言えばそうなのかもしれませんが……、やっぱり、あまり使わないです。

この耳は「生まれつき」です

この言葉は割とよく使います。
「生まれつき変です」「生まれつきこういう耳です」とか。「先天性」はあまり口に出して使わないので、こうした表現になりますね。

この耳は「奇形」です

「奇形」については、表記として以前あまり使わないで欲しい、とメールをいただいたことがあるのでネットでは避けているんですが、口頭で説明するならこちらを使うこともあります。放送禁止用語とか、最近は世間的にも避けられている言葉なんですけれども、個人的にはさしてどうとも思ってないので。
あと年配の人だとこの言葉の方が意味が分かりやすいこともありますね。

この耳は「障害」です

「身体障害」「聴覚障害」には当てはまらない、ということですが、確かに「難聴」ではありませんし、障害者手帳が発行される程度の「障害」ではないのは事実です。なんですが、片方の耳がほぼ聞こえない、というのが何ら不便でないというわけでもないので、それは「障害」には当たるのではないかなー、とは私は思います。
「難聴」ではなくとも、聞こえ方には不便さは実際ありますから「聴覚障害」と言ってもいいかと。
なので私は「障害」という言葉は使います。



見た目の形状の問題は個人差あるので、ちょっとここでは除外。ただ形が変、というのもそれは「障害」だとは思うんですけれどもね。

ざっくりと、こんな風に説明していますよ、とこんな風に私自身は捉えていますよ、という話でした。
小耳症と言っても状況は様々で、色々と個人個人で捉え方・考え方はそれぞれだと思うのであくまで、そういう人もいる程度ですが、参考になれば。

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「片方の耳が聞こえない人はモテない?」って検索ワードで来た人がいた

おそらく中学生か、高校生だろうかなぁ。


うーん、モテるかどうかははっきり言えないし、私がモッテモテだと説得力があるかもしれないけど残念ながらそんなことないけども……たぶん、あんまり関係ないんじゃないかなー。実際「片耳が聞こえない」という事で引かれてしまうことも無くは無い……んだけれどそれが原因でノーっていうこともそんなにないと思いますよ。
ほとんどの人は差別することなく接してくれるし。


1つ言えるのは、普通のフリして(両耳とも健聴のフリ)あとから「実は片方の耳が聞こえませんでした」って告白するのはお互い無駄にちょっとプレッシャーかかるので、それなら最初っからカミングアウトしてた方が楽なんじゃないかな?という……のが最近の私の考え方。
仲良くなってから、「片耳聞こえないからNG」って言われるよりかは、最初にその分岐を済ませておいた方がダメージ少ないし、お互いにね。


なので、私も昔は髪を長くして耳を隠してたりしたけれども、最近は丸刈りで耳出してますし。


私を横から撮った写真


ただ片耳が聞こえないということで会話がし難かったり*1、それで人と苦手だったり、あとこれは私自身がそうだったのだけど障害があることで卑屈になってたり、っていうところの影響はあるかもしれない。
でもこれは自分に自信を持ったりすることかなぁ、あと会話のときはなるべく相手の声を聞き取りやすい位置に座るとか、それと相手に「片方の耳が聞こえない」ことを伝えていれば、気軽に聞き直すこともできるし、相談もできるし。
都合の悪いことは「聞こえないフリ」で誤魔化すこともできるし。


変に意識しないで、ちゃんと伝えたり悩んでるところを打ち明けたりした方がいいように思う。なんかモテるモテないの話からずれてしまいましたが。




私がアドバイスできるとするとこんなところかなー > 検索で来た人へ。

*1:言葉がよく聞き取れなくて、曖昧に笑って返すことあるよね?

中国の改造犬としなもんと私の共通点

http://sankei.jp.msn.com/world/china/090410/chn0904102001002-n1.htm

10日付の中国紙、京華時報北京市郊外のペット市場で体毛を染色したり、塩水注射で口元を整形したりした“改造犬”が販売されていると報じた。整形された犬は短期間で死亡してしまうケースも多いという。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/090410/chn0904102001002-n1.htm

白色のプードル犬は1匹700元(約1万円)だが、褐色に染めると「テディベア」のように変身し、1500元の値が付く。チャウチャウ犬の雑種の口元に塩水を注射し、唇を腫らすと純血種のように見栄えが良くなり、値が上がる。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/090410/chn0904102001002-n1.htm

解説

しなもんウェルシュ・コーギー・ペンブロークです。
ウェルシュ・コーギー・ペンブローク - Wikipedia

尻尾の長さは犬種スタンダードに含まれないため、尻尾は生後数週間で切断(断尾)されるのが一般的であった。

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク - Wikipedia

切断の方法は、尻尾の根本をバンド状のもので締め付け、人為的な血行障害をおこさせて行う。尾骨の関節で切断されるため、実施方法によっては完全に根本から切断されず、ごく短い尻尾が残っている個体もみられる。従来、生後数週間であればこの方法によりほぼ無痛で断尾ができると考えられたが、近年では子犬でも痛覚が発達しており負担がないとは言いきれないとの指摘もあって、動物愛護の観点から断尾が見直される傾向があり、いくつかの国では断尾を禁止する法律も施行されているが、日本ではコーギー=尻尾が短い、または無いと言うイメージが多いためか、多くは断尾されている。(ペットとして飼うなら尻尾を切断する必要は特別ない、との見方もある)

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク - Wikipedia

しなもんの場合は、ペットショップで購入されたのでおそらく仔犬のころに断尾を受けたのでしょう。

参考


しなもんのお尻

改造について

その「改造」が命にかかわるか否か?というのは大きな違いではありますが、程度の問題はさておきコーギー以外にも断尾や断耳というのは行われており、ここでいう「改造」は珍しいものではありません。

ちなみに

私自身も「改造」されています。
生後4ヶ月ごろの私の写真
(生後4ヶ月ごろの写真)
右耳が「小耳症」という耳介形成不良で生まれたので、小学2年生のころに「改造」手術(形成手術)を行いました
小学2年生の1度目の手術後に病室で撮影したもの
手術は学業に影響がないよう長期休暇の時期に行われ、小学2年生の夏休み、冬休み、そして翌年の夏休みにかけて、計3回。
で、現在の耳はこのような感じになっています。
現在の私の右耳
20年ぐらい前の「改造」手術でしたから、普通の耳そっくりというわけにいかず、まだまだいびつです*1がまぁメガネをかけたりするには支障はありません。ただし、聴力はほとんどなし。


ま、私も「改造」人間ということで。


[しなもんと共通]



参考リンク

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*1:現在は医療や技術の発展により、普通の耳と区別がつかないほどきれいに形成できるそうです

他人はそんなに耳のことまで見てないと思うよ、たぶん

散髪という名のギロチン台

  • 先天的な障碍をもってます(箇所は耳で聞こえが少し?悪くて形も普通では無いです)
  • 障碍者手帳もありますよー。軽度らしいですが。
散髪という名のギロチン台

を読んで、
私と似たような障害を持ってるようなので、

まずは自分語り


私の場合は、生まれつき右耳が変で

小学生の頃に手術をして

現在はこんな耳になってます
(詳しくは g:rikuo:keyword:小耳症


形は手術しても変なままだし、右耳の聴力はほとんど無いのは変わらないけれど、今はメガネをかけられるようにはなっていたりする。
増田の人は、障害者手帳を持ってるということなので、私よりも聴力が低いのかもしれないだろう*1と思う、そういう条件は異なるものの、耳の形が違くてコンプレックスがあるのは、似ているかなと。



普段髪の毛で障碍のある耳を隠すようにしてます(隠せてないと思うけど)。やっぱすっげーコンプレックスなんだよね。

散髪という名のギロチン台

私自身も、高校生くらいまでこの耳が嫌で、髪の毛を伸ばして隠してた。


なので、その気持ちはすごい分かる。


でも、今は丸刈り




これは、あるとき友人と話していて、悩みとかの話題になって

「お前も知ってるだろうけれど、俺の耳が変じゃん?だからそれがコンプレックスなんだよな」

と言ったところ

「え?そうだったの?」

と言われたことがきっかけだった。
私としては、その友人との付き合いも長いし、当然右耳が変なことは分かっているものだと思いこんでいたんだけれど、相手にとってみれば、耳なんかそんなに注意して見てなかったらしいのね。
「あー、他人の耳ってそんなに気にしないものなんだなー」ということがすげー驚いたことだった。


で、なんかこれまで過剰に気にして髪の毛のばしてまで隠してたのがアホらしくなって、現在はマルガリータにしてる。もちろん、この変な耳もフルオープンですよ。
ま、変な耳を出してると、子供とかに気持ちわるーいとか言われることもあるけれど、「この耳は山奥でクマと格闘してこうなったんだぜ!」とか嘘とかに応用できるし、それに右耳が聞こえないことを説明するときに、理解してもらいやすいし、表に出しておいてもそんなに悪いことばっかりじゃないよ。





それで散髪の話なんだけれど、私の耳のような病気は、6000人から1万人に1人の割合で生まれるらしい。もちろん、後天的に怪我や火傷で耳の形が変な人もいるし、理髪店・美容院の人だってプロなんだからそれまでにそういう人に出会うこともあるだろうと思う。
だからそんなに固く考えることは無いんじゃないだろうかなー。


確かに私みたいな耳の人に慣れてる、っていうほどでもないかもしれないけれど、だからって誰もが奇異な目で見るとも限らない。馴染みなってしまえばそれが普通になるだろうしね。




でもどうしても耳の形が気になるようなら手術、という手もある。
増田の人の耳がどういう状態かは分からないけれど、小耳症専門の形成外科というのがあって、
小耳症治療専門クリニック
小耳症治療専門永田クリニック|小耳症治療について
私自身が手術をしたのはもう20年も前のことなので、手術しても変な耳なんだけれど、現代の医療の進歩はすごいので、こちらでは普通の耳と区別がつかないような感じに、整えるということもやってる。
別に小耳症に限らず再建手術という目的でもやってるはずなので、それを利用してみるというのもありかなと。




ただまぁ、私も耳のことについては今でもたまーに悩むこともあったりするし、それに初対面の人には未だに苦手意識があったりもするし、アドバイスできるほどポジティブにばかり捉えられてるわけでもないけれど。こういう考え方、こういう手段もあるということで。

*1:確か自治体によって差はあるはずなんだけれど、片耳が聞こえない程度では(つまり私のような場合)障害者手帳を発行できないはず。

片耳が聞こえないメリット

私は生まれてこの方28年間右耳が聞こえないのですが、数年前にふとそれによるなにかメリットみたいなものってないだろうか?と考えたことがあります。
強いてあげると

  1. 運動会などでのスターターで銃を撃つとき、右手で銃を撃ち、左手で左耳をふさいだだけでうるさい音からカバーできるよ → ラッキー♪
  2. 聞こえない振りでスルーができるよ → ラッキー♪
  3. 耳栓を買っても右耳には必要ないから2倍長持ちだよ → ラッキー♪

くらいしか思いつきませんでした。何年間か考え続けてこの3つほど……。
……うん、まぁ、それでもメリットと言えばメリットですよね……。

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ぼくのみみ

私は小耳症という、先天性の耳介形成不良という障害があるのですが、それを伝えるために以前から、小耳症である私の耳の写真を出しています。

というのも、およそ1万人に1人という珍しい障害なので、「小耳症」という言葉自体 多くの方初めて聞くでしょうし、ましてほとんどの方が実際の「小耳症」を見たこともないでしょうから、イラストなどの説明だけでは不十分で、具体的な例示がないと分からないだろう、と考えたため、私の小さいころの写真を使っています。


そしてその後、この耳ではメガネをかけたりすることもできませんから、私が小学生のころに形成手術を受け、形を変えているのですが

生まれたときの耳の対比として、その小耳症の形成手術を済ませた現在の耳の写真、を使うのはちょっと躊躇ってはいました*1
それは「小さいころの写真があるからいいだろう」とか「うまく撮れた写真がないから」とか色々自分なりの言い訳をしてきたものの、まぁ正直なところ嫌だったんですね、今の耳は。
形成手術を受けたとは言え、作り物っぽい耳であることには変わりはありませんし、やっぱり気味悪がられることも多く*2、いわゆるコンプレックスな部分ですから、私も多少なりとも考えるところはあるわけです。
とは言っても、やはり具体例があった方が断然分かりやすいのは確かですから、今の耳を出すことにしました。というわけで、キーワードを更新

で、写真はこちら
現在の右耳の状態
じゃあ、この公開について何か心境の変化があったの?というと、うーんと、そうでもなくて「まぁなんとなく」とか、「その方が現状を理解してもらいやすいじゃん」とか。
そんなところです。実のところ、あんまり深く考えてないっていう。
今でもこの耳は、そんなに好きでもないですが、じゃ、だからって嫌いなのか?と言われると「別にぃ」というくらい。高校生くらいの多感な時期はこの耳が嫌で髪を伸ばして隠したりもしてましたけれど、……もうオッサンだからねぇ、という辺りです。

補足

ちなみに私が形成手術を受けたのは、20年も前ですからこんな変な耳ですけれど、現在の形成手術だと普通の耳とほとんど見分けがつかないくらいの耳を再建することができるそうです。ネットにはいくつか手術例があるのですが、例えばこちら

なんかを見ると、結構ちゃんとした耳になってますね。
まぁ、これらを見てると、今の子はいいよなー、とか、見た目で悩むことが私よりかは少ない割合になるんだろうなー、とか思ったり思わなかったり。実際、私のように小さいころに形成手術を受けたものの、見た目に満足できず長じてから再度 形成手術を受ける方もいるそうです。


なら自分も手術するの?と言われると、……え〜っと、痛いのは嫌なんで……。いや、手術痕とか身体への負担とかも20年前に比べて格段に軽くなっているとは言え、何度か手術したりするのはねぇー。



あと耳の形成というと、こういうマウス

の映像なんかを思い浮かべる方もいるでしょうが、あれはまだ実用段階じゃないっぽいですね。これならちょっとやってみたいかな、とも思うんですけど。
ただ一般の人には単なるグロテスク映像で、いかにも「現代科学が生物を冒涜」みたいな感じで、却ってこうした技術への反発を招きそうだから、こういうデモンストレーションは勘弁して欲しいなー。個人的にはこの方向性の技術の発達には、期待しているんですが。

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*1:本家サイトの方ではちょっと出していましたが

*2:自分で見ても、正直キモいよな、と感じるので