自分の立場を明記すること

ARTIFACT ―人工事実― | なぜメールの文頭で名乗るようになったか?
海外ではこうした習慣はないらしいです、名前などは文末に書かれることがほとんどなのだとか。確かに技術系の ML で文頭で名乗る習慣がありますが、それについての考察はここでは置いておいて、これで思い出したのが、小耳症の ML での場合。


現在 私は ML に入っていないのですが、そこで多く見られたのが、文頭に自分の状態を書くこと。これは独特なルールかなと。


例えば私の場合なら

rikuo です。本人 右側:外耳道閉鎖、26歳、新潟、男性

という風な感じで、耳の状態を書くのが通例でしたね。


内容としては、小耳症の ML なので、どちらかの耳が小耳症なのはデフォルトとし、どちらの耳(または両耳)が小耳症なのか、というのとその状態・・・私は耳の穴がふさがっているので「外耳道閉鎖」・・・などを書いていました。


別に年齢・性別などは書かなくても良かったですが。分かりやすいかと思って、私は付記していました。
あ、あと、手術の有無も書く場合もあったような。


「本人」というのはちょっと説明が必要ですね。
私も ML に入るまで知らなかったのですが、ML の交流はインターネットの普及と供に始まったようです、当時ネットでは小耳症のお子さんを持つ親御さんの方が活発に活動されていて、小耳症の人自身の活動は割と少なかったンですね。ここ数年は私も含め、小耳症の人がサイトを持つことも増えていますが、何年か前まではごく少数でした。
そのため ML でも多数を占めている事例が多かったので*1、それと区別するために「本人が小耳症」ということで、「本人」と名乗る習慣ができたのだと思われます。


ちなみに小耳症のお子さんを持つ親御さんの場合には、文頭に子供の耳の状態を書いて、それと自分の名前・年齢を書き込むことが多かったですね。


他の障害者の ML に入ったことはないので、これが特殊なのかどうかは、分からないですが、話題が話題なのでそういう書き方になったようです。まぁ、だからと言ってこのフォーマットで書かないから、と文句を言うような人はいませんでしたけれども。




それじゃ海外の場合はどうか?というと
AtresiaMicrotia
を見てみると、やはり文頭には書いてないものの、文末に状況を書いている人はいますね。


手術の状況などの情報交換などの場になっていることもあり、そうした習慣になっているのではないかな。


文頭に書くこの形式も、特に明文化されているわけでもなく、別に反発もなかったように記憶しています。また、文末に書くよりは分かりやすいので良い習慣だと感じてましたね。


また話題がパーソナルな部分が大きいので、発言する者の立場が明確になっていないと、話が通り難い印象があります。同じ発言でも、小耳症の親が言うのと、「本人」がいうのとでは受け取り方が違うなど。


一般的な議論だと、そうでもないのでしょうがこういうのは、私自身が小耳症でも気を使いますし。ネットでは顔が見えない分、そうした状況を最初に伝えないと言葉に重さが付かないのかもしれません。

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*1:「本人」限定の ML もあります