日食のときにだけ見れる不思議な木もれ日を観察しよう
本題の前に、この動画を観てください。
Eclipse pin-hole effect - YouTube
地面に無数の丸い円が映っていますね、これは一体なんでしょう?そしてどういう現象でしょうか。
「みんなで木もれ日を撮ろう」キャンペーン
動画については後で説明しますが、それはそれとして来たる2009年7月22日(水)に皆既日食が起こります。
行政書士と司法書士のどちらがオトクか教えましょう
JAXA|「みんなで木もれ日を撮ろう」キャンペーンの実施について
完全な皆既日食を観測できる地域は限られた場所しかありませんが、太陽が欠ける様子は日本の各地から見ることができます。このとき困るのがいかに日食とは言え直接太陽を見るのは危ないこと、以前は推奨されたすすのついたガラスやサングラスで見るなどの方法も現在は危険として、専門の器具や用品を利用することが推奨されています。
日食を観察する方法:国立天文台
世界天文年2009 日食観察ガイド
直接見るのにそうした注意が必要なのはもちろんですが、デジカメやケータイカメラで太陽を直接撮影しよう、と考える人もかなり多いだろうと予想されます。しかし太陽を撮影するにはそれなりの装備や知識が必要で、普通のデジカメですと最悪の場合は壊れてしまうことも有り得ます。
そうしたため安全に日食を楽しめるようにJAXAが薦めているのが「木もれ日」を撮る、ということですね。
日食時に木もれ日はどう変化するのか?
ちょっと話は変わりますが、初期のカメラでは暗箱に小さい孔を開けてその風景を投影するものがありました。単純に穴が開いているだけの簡単な仕組みなのですが、外の様子が上下反転して投影され不思議な現象ですね。これはピンホールカメラと呼ばれていて、現在でもこのシンプルな仕組みで撮る方も多いです*1。
で、
木もれ日でも葉っぱと葉っぱの小さい隙間から通る光がピンホールと同じような作用で、地面に投影されるんですね。普段は太陽は真ん丸なので地面に投影されても気がつきにくいのですが、
日食の場合は欠けるので、その違いが際立ちます。
他の動画だと、こちらなども分かりやすいでしょうか
Solar Eclipse pinhole camera Egypt 2006 - YouTube
ちょっとこっちは7分と長いのですが、なにも木陰だけでなく
こうして手を使って指の間からピンホール効果を作って楽しんでいますね。
Perfect eclipse - YouTube
直接見るよりも安全ですし、きれいですし普段では体験できないことなので、当日は試してみてはいかがでしょうか。写真や動画を撮って投稿してもいいですね。
そうは言ってもやっぱり直接太陽を見てみたいですよね、そうしたときはちょっとお高いですが専用のグラスを購入した方がいいかもしれません。Amazonにもいくつかあります。
世界天文年2009日本委員会公認 Vixen(ビクセン)社製「日食グラス」
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木もれ日を利用した作品
この木もれ日を使った作品を制作されている方もいます。
木村崇人(公式サイト)
太陽のように強い光源を上から照らして日食のような状況を作って、体験させる作品を企画されています。
http://www.takahitokimura.com/art/komorebi/komorebi.htm
これは、2003年夏に水戸美術館で行われた、「こもれび」展での写真。
こちらは
図の通り、上から星の形をした型で光源を覆っていて、下に向かって照らしています。
その中で手などで細かい隙間を作ってみると、影の中に星の形が浮かび上がるわけです。
(拡大写真)
2006年に新潟県で行われた、越後妻有アートトリエンナーレでは地上50メートルのところに約9000Wの光源をクレーンで吊り上げて、付近一帯を照らすという作品もありました。(リンク先に写真)私もこれに行ったのですが、周りの木々からの光が星の形になってとても幻想的でしたね。
木もれ日を手軽に体験してみよう
とは言え木もれ日の(ピンホールカメラの)仕組み自体はとても簡単なので、パソコンのモニターで体験することもできます。こちらに詳しい解説がありますので、本番前にちょっと試してみましょう。
hirax.net::あなたが描く私の木漏れ日::(2002.06.23)
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*1:通常のレンズを使ったカメラに比べて、暗い、像が全体的にボケるますが、ピントがどこでも合うなど面白い特徴があります。詳しくはピンホールカメラの仕組みと制作のページや「ピンホール写真」「針穴写真」などで検索してみてください