【Twitter小説】売体祭りまとめ【初めて体を売ったのは十歳の時。】

Twitterでは基本的に140文字までしか投稿できませんが、その制限内で小説を書く140字の物語を綴る、Twitter小説というものが流行っています。ハッシュタグという一つのテーマで投稿できる仕組みがあるので、それをまとめて読むこともできますし、参加もその言葉を入れて書くだけで簡単ですから気軽に投稿できるので参加者も増えています。

参考リンク


で、Twitterではちょっとしたきっかけで突発的な流行が広まるのですが、昨日はこの物語が大きな反響を呼びました。

Hikikomori_ 初めて体を売ったのは十歳の時。痛くて涙が出たけど、お金を持ち帰ると皆泣きながら感謝してくれた。皆の役に立てたのが嬉しくて次に行くのが嫌ではなくなった。六回通い最終取引が成立した時誰も泣かなかった。その頃には私が皆のため、体を切売りする事は当たり前になっていたから #twnovel ( 2009-09-27 20:26:18 )

この想像力をかきたてる冒頭の書き出しがTwitter小説の書き手を刺激したのか、本歌取りのように同一の書き出し、またはモチーフして多くの投稿がされました。

追記(2009/09/28)

競作が始まった経緯についてはこちらが詳しくまとまっています
ついった小説 売体祭 まとめ - 妄想科學倶樂部


というわけで以下まとめ(投稿時間順)

apto117 初めて体を売ったのは十歳の時。主様に「はい」と答えた途端、意識が途絶えた。気がつくと一年暮らせる金を持って店の前に立っていた。三日も時間が過ぎていた。売りを重ねるうちに慣れてって、終いに私は時間を纏めて売ってしまう。よぼよぼの婆になって私はお金で少女を買う。 #twnovel ( 2009-09-27 20:42:51 )
DocSeri 「初めて体を売ったのは十歳の時。街角に立って声を張り上げたが買い手は現れず、結局暖を取るために自分で抱いて寝たのだった。今では週に二つ三つは売れるようになった。むしろ売り手より狩り手の方が大変で、ショック死せぬよう手足と首を落として止血するのに苦労している」 #twnovel ( 2009-09-27 20:59:07 )
apto117 初めて体を売ったのは十歳の時。肉工場クラフトワーク剤を投与された私の子宮は葡萄状の鈴成りに変化した。絶え間なく排出される卵子に、何処の馬の骨とも知らない精子が駆け寄って結合する。袋の中で生育した体に魂は無く、コンベアに乗って私の知らない世界へ。行ってらっしゃい。 #twnovel ( 2009-09-27 21:05:26 )
sakuyue 初めて体を売ったのは十歳の時。縄張り争いに疲れた男の腕の中にいた。幾人もの腕と温もりを渡り歩こうとも、あの時抱いた言葉にもできない感情は抱けなかった。そして何年かの後。些細な諍いから引き起こされた抗争に巻き込まれ、あたしは引き金を引いた。相手は、あの男だった。 #twnovel ( 2009-09-27 21:15:49 )
zasshoku 初めて体を売ったのは十歳の時。でも三度売った後は父に止められました。それから三年間は父とだけ、週に一度交わりました。今では兄と弟の面倒も見ております。母? さあどうしたでしょうか。ある日私と父の様子を見てから出て行ったきり。今では私が母であり妻であり娘です。 #twnovel ( 2009-09-27 21:16:52 )
aoboshi #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。 墨痕も鮮やかな字は表意文字を持たぬ民族に高く売れた。代わりに我々は彼らからbodyを買った。使い飽きてbodyをcorpusと交換したのは五年後。corpusを売り体を買い戻したのは最初の取引からちょうど十年だった。 ( 2009-09-27 21:20:00 )
Swishwood 初めて体を売ったのは十歳の時。先天性の畸形を憐れんだか、義体まで作ってくれた。生きているのが不思議であったような躯も今ではこの通り、常人など及びも付かぬ鋼の強壮さである。この身を生かして掃除屋の真似事など営んでいるが、昨今は機械の躯など珍しくもない為、些か厳しい #twnovel ( 2009-09-27 21:31:47 )
deadpop #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。ひと月ほどで全て売りきった。心は八歳のときに路上で失くしていた。技だけになった私は伝承先を求め、虚空を渡る。だが途中で術と出会ってしまい、路線変更を余儀なくされた。いま、あなたの暮らしのあちこちで私たちがお役に立っています。 ( 2009-09-27 21:33:35 )
micanaitoh 初めて身体を売ったのは10歳の時。いろいろな検査のあと「病気したことは」「学校の成績はどう?」などと聞かれ、それから僕は僕を登録した。親と相性が悪い子どもはこうやって自分をトレードすることができる。僕は先日、月のお小遣い20%アップの条件で今の親と契約更新した。 #twnovel ( 2009-09-27 21:45:38 )
rojion 初めて体を売ったのは十歳の時。のしかかる見知らぬ男に躰を抑えつけられ、服を脱がされた。男が躰をまさぐるのを必死に耐え続けた。男が離れズボンを脱いだ隙に隠したナイフを突き立てる。成人男性の躰を四肢と内臓、腑わけして売ると家族一年の生活費になる。今年もまたその時。 #twnovel ( 2009-09-27 21:50:30 )
iktautage #twnovel 初めて体を売ったのは十歳のとき。私の体細胞は各国が挙って欲しがるから、次々と皮膚を削ぎ、髪を抜いた。我が家は貧しかったし、私が頑張って、家族を楽にしてあげなきゃ。ダイヤモンドより硬い結晶を精製する体組織を使って、各地で凶悪な兵器が開発されているとしても。 ( 2009-09-27 21:55:29 )
hasmoto #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。値段がどんどんつり上がっていくのが面白くて仕方がなかった。誰が落札したってかまわなかった。二度目に体を打ったのは二十歳の時。値段の上昇はあっという間に止まった。私は納得のいく落札者を待ち続けた。そして三回目、もう値がつけば良いだけ。 ( 2009-09-27 21:59:43 )
Swishwood 初めて体を売ったのは十歳のとき。売ったと云うよりは少々脳を貸したのだが、電極は些か痛みを伴うもののただ座っておれば良かっただけなので度々手を染めた。長じてそれなりに電脳に通じるようになった今では肉体を手製のbotに任せ、こちら側に居ることの方が多いのは秘密だが。 #twnovel ( 2009-09-27 22:01:54 )
oddmake 初めて体を売ったのは10歳の時。身体測定して綺麗に撮れた3D写真を添えた。買い手は幼い肌に魅了された変態爺だった。成約後すぐ脳から電脳空間へと人格イメージをアップロードし体を脱ぎ捨てる。早速培養槽を起動する。かたちができたら体の育成は私自身が受肉して行うのだ。#twnovel ( 2009-09-27 22:03:53 )
TAKUYA11 初めて体を売ったのは十歳のとき。十五の今年は、三十代の男。高そうなスーツを着ている。男が私の服を脱がす。優しい手つきで私に触れたその瞬間、私の身体は消滅する。新しい体に私の意識は移動する。こうして私は一つ歳をとる。誰も私のことを知らない。私とは一体誰なのだろう。#twnovel ( 2009-09-27 22:08:40 )
zasshoku 中学でも高校でもいじめられていた。ずっと友だちや恋人なんていなかった。それはモニタの中にいた。彼女たちはぼくをバカにしない。何日も寝ずにモニタに向かうことができた。そんなぼくのセカイは、彼女のおかげで変わった。あの夏、十歳の売春婦と汗みどろで交わった時から。 #twnovel ( 2009-09-27 22:13:01 )
sakuyue 初めて体を売ったのは十歳の時。そして体を失った。初めて心を売ったのは十五歳の時。奪われるようにして失った心によって、なにも感じなくなった。初めて魂を売ったのは二十歳の時。贄として差し出され、召喚された緋い悪魔と交わした契約。私の孤独を癒す緋い悪魔と生きる永遠。 #twnovel ( 2009-09-27 22:13:57 )
bluesy_k 「初めて体を売ったのは十歳のとき.街角にたって6時間ようやく始めての客が取れた.しかし,私の体を眺めてしばらくすると彼は商に関して閉じてない,とつぶやいて去っていった.私が打っていたのは可換環だった.」 *P3 ( 2009-09-27 22:17:38 )
senzaluna 初めて体を売ったのは十歳の時。さる金持ちが好みの瞳の色だから売ってくれと親に大金を積んだから。体が持つ情報全てをDBに登録し、待つこと一時間。わたしの前には一対の瞳が置かれた。バイバイわたしの瞳(コピー)。そういえばあの瞳、何年使ってもらえたかしら。 #twnovel ( 2009-09-27 22:19:03 )
takao_rival #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。桐の木箱を綺麗に作り蓋に「体」と大きく書いた。体を買って頂けませんかと尋ねた人に、はいこれと渡してみたら何故だか心外そうな顔をされた。心外に思われるのが不思議だな。この木箱も私の体も全く同じなのに。だって、どちらも「空だ」から。 ( 2009-09-27 22:21:42 )
deecloud #twnovel 初めて体を売ったのは十歳のとき。どうして良いのか分からなかったけど、おじさまのされるがままにしていた。少しずつ私の体が軽くなっていく。少しずつパーツが無くなって行ったから。そして最後にはシャーシだけになった。…10年も経てば仕方ないよね。だってあたしは車だから。 ( 2009-09-27 22:29:09 )
iktautage #twnovel 私の青春は、汗のしみたシーツの上。体を買う男たちは少女の体だけを求めていた。私はろくに相手も見ず、ただがむしゃらに動く。体力の続くまで応えようとして、霞む視界で男を手探りすると、そっと掴む掌。「…もう、いい」初めて見た男の顔は、私の孤独によく似ていた。 ( 2009-09-27 22:31:50 )
Swishwood 初めて体を売ったのは十歳のとき。君らが期待するような意味ではないが、そうとも断言はできないな。銃の構え方も危うい少年兵に身の護り方など有ろう筈もない、そう云う事だ。今世界に転がる程度の地獄なら一通りは見てきた自負は有るが、血の流れぬ戦に価値などない。 老兵は嗤う #twnovel ( 2009-09-27 22:36:02 )
hamari #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。私は内臓を刳り抜かれ、ドールハウスに改造された。喉元にあるシャンデリアに灯がつくと、胸板の飾り窓から明かりが漏れた。人形たちは私の中で暮らし始めた。女の人形が小さなミシンを踏むたび、カタカタという微かな音が、私の中から聞こえてきた。 ( 2009-09-27 22:37:35 )
takao_rival #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。面倒を見てくれた人が事業に失敗し泣く泣く私の腕を売りに出したのだ。次の年には足が売られ、その次の年には頭が売られてしまった。哀しいけど買った人達がとても大事にしてくれるのがせめてもの救い。実物大ガンダムの部品はプレミア物だからね。 ( 2009-09-27 22:38:51 )
goldbook #twnovel 初めて身体を売ったのは新入社員になって 3 ヶ月経った頃だった。その時売った事務用 AI のボディは 3 年たった今でも市役所の窓口にいる。 ( 2009-09-27 22:44:50 )
notomi 『体』僕が初めて体を売ったのは十歳の時。「あなたは、私の弟なんだからね」と母に言われて、連れて行かれた店では、ずっと「弟」だった。お小遣いを100円もらった。その一週間後には、「今日は親戚の子よ」と言われた。そうやって、僕はいつも、「何かの体」で小遣いを稼ぐ。 #twnovel ( 2009-09-27 22:47:35 )
hazuki08 #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。この国の教育システムに心も売って勉強したわ。一番になってすごい大人になろうとしたの。でも、、、どこで失敗したのかしら(遠い目) ( 2009-09-27 22:51:22 )
rojion 初めて体を売ったのは十歳の時。最初親方は手足しか作らせない。体が売りものになるのは人形職人としての第一歩を意味する。一人前の職人として頭を作るまでに六十年はかかる。七十二歳にして初めて満足する頭を仕上げた。眉を引きふっくらとした唇の人形が輝く瞳で私を見つめる。 #twnovel ( 2009-09-27 22:56:42 )
takesuzume #twnovel 初めて体を撃ったのは十歳のとき。手や足と違い、命を奪うその一撃を、僕は忘れることが出来ない。血の噴出す弾痕を押さえ、目を丸く見開き、信じられないといった表情で、僕を見つめたその男。それを振り払うかの様に二発三発と銃声が響く。そこに転がったのは父親だった男の亡骸。 ( 2009-09-27 22:58:18 )
DocSeri 「初めて体を売ることになったので、隅々まで綺麗に磨いた。これから穢されに行くというのに、変だと自分でも思う。けれどそうせずにはいられなかったのだ。今日でこの体ともお別れ。さよなら私、明日からは魂ぼっち。上手に転生できるといいけど」 #twnovel ( 2009-09-27 22:59:07 )
wakegiorino #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。お前は丈夫だけが取り柄と祖母に言われたことがあるから、先方で殴られようと蹴られようと、平気だった。身を粉にして働いた。次へ次へと売られようと、何をされようと、平気だった。母はわたしの体は売ったが、魂は売らず、懐で慈しんでくれたから。 ( 2009-09-27 23:05:27 )
rokin_s 初めて体を売ったのは十歳の時。その家の主人は乱暴せず、私を立たせたまま体を愛撫し「立派だよ」と囁きました。次の買い主は酷い変態で「栄養だよぉ」と云って尿を飲ませて来ました。人権も何も無かった。そして今の主人は私の手入れに夢中です。何でも松のコンテストに出すとか。 #twnovel ( 2009-09-27 23:09:35 )
ura_Q #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。売れたのは耳さ。バリカンの親玉みたいなやつで、右も左も一瞬で切り落とされた。で、その時のお金で買ったのが、あなたの上唇。見よう見まねだったけど、結構うまく切り落とせたと思うよ。あれから他の場所も沢山売ったけど、下唇は結局買えないや。 ( 2009-09-27 23:10:03 )
deadpop #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。昆虫たちの枕になって生きてゆくのは楽ではないけれど、眠る彼らの脳から漏れてくる夢には、何にもかえがたい魅惑がある。鋭い毛の生えた大顎を今夜も臍のうえにのせ、心は想像を絶する異界の光景に灼かれつづける。 ( 2009-09-27 23:15:31 )
zasshoku 初めて体を売ったのは十歳の時。そのままでは売り物にならないのでバットで叩く。何度も繰り返し叩いて、骨まで食えるようにならないと店に出せない。今は機械がやってくれるのだが当時は人力。十歳の子供の力で母親の体を叩き続けるのは、それだけで日が暮れるほどの重労働だった。 #twnovel ( 2009-09-27 23:18:14 )
chachaki #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。初めて出品された日、私は値段をつけられることに快感を覚えてしまった。私のj体にみんなが価値を見い出してくれる。いつしか私は自身の体にしか価値がないと思うようになった。体が老いたら、誰が私の価値を認めてくれるのだろう。 ( 2009-09-27 23:19:39 )
kawauso0815 #twnovel 「初めて体を売ったのは十歳の時」私の親は小説家。受けるためにこんな書き出しで小説を書いた。自分の子供がそうだとは、思い浮かばなかったらしい。 ( 2009-09-27 23:26:47 )
simmmonnnn #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。初潮も迎えてない体は容赦なく壊され、少女は女になれなかった。僅かな金と共に手に入れたものは自由。快楽に溺れない体。奔放に街行く子宮に支配された機械たちを鼻で笑う。だが、体は売り続けた。行為後、相手が気まぐれに放つ言葉だけが愛しかった ( 2009-09-27 23:34:15 )
TheLastWill 初めて体を売ったのは十歳の時。僕は朝日を受けて輝く髪と翼に見惚れて、天使に契約を持ち掛けた。以来、髪、瞳、上腕、爪、指、耳、歯と季節が変わる度に僕の身体を売り、代わりに新しい身体を手に入れた。ようやく脚の先まで交換した時、僕には翼に相応するものがないと気がついた #twnovel ( 2009-09-27 23:34:59 )
so_getu 『初めて体を売ったのは十歳の時。確かそうで御座いました。あの狭い檻の内より私の様なものを掬い上げて下さった際の温もりは、今もしかと覚えております。なれど私は、旦那様に受けたご恩を未だお返し出来ていない至らぬもの。ですから』と、二つに裂けた尾を立てて其れは笑った。 #twnovel ( 2009-09-27 23:37:11 )
kawauso0815 #twnovel 「初めて体を売ったのは十歳の時」買ったのは私の親と同じような人。偉い人なのか、立派な人なのか、結婚している人なのか、子供はいるのか、どんな仕事をしているのか、知らない。知る必要もないし、私をネタに小説を書いている親よりもマシだもの。 ( 2009-09-27 23:38:53 )
piedpiper_march 初めて体を売ったのは十歳の時。二度目は十二で三度目は十五、十七歳の間には三回売った。指折り数えてみれば、世間には自分のドッペルゲンガーが五体ほどうろついているはずなのだけれど、今のところ一体も再会した事はない。 #twnovel ( 2009-09-27 23:48:32 )
nakamiti #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。特殊郷土食堂では幾人もの少女達が蜥蜴やら虎やら鼠やら特別料理を手に掲げぐるぐると廻っている。その日の私は蜥蜴。客は気に入った料理を選ぶ。個室へ選ばれた蜥蜴料理は男の周りをぐるぐる。蜥蜴は少女。食べられたのは私。10歳の時。 ( 2009-09-27 23:49:18 )
bttftag #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。そのおかげで僕は外国に亡命して教育を受け、今では世界に名だたる文筆家になった。何十年かぶりに貧しい祖国へ戻った僕は、市場のとある土産物屋で足を止めた。そこには小さな頭蓋骨が連なって吊るされており、僕の十歳の時の頭蓋骨と書かれていた。 ( 2009-09-27 23:54:46 )
taraku 初めて体を売ったのは十歳の時。3日分のパンと交換だった。だって、大好きな家族がお腹を空かせて我慢してるのは辛かったの。お母さんとおにーちゃんが泣きながらパンを食べてる。あれ? どうして? やっちゃった? そんな夢を見た。次の日、パンを盗んだ。怒られた。でもね、最後に笑顔だったよ。 ( 2009-09-27 23:54:55 )
snofra #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。それを話したとき彼は「それでも君が好きなんだ」と言ってくれた。過去の枷が二度と光を与えることはないと思っていたから、すごく嬉しかった。でもね、あなたは私の言葉を勘違いしている。私、もう頭しかないのよ。 ( 2009-09-28 00:16:06 )
sorppor 初めて体を売ったのは十歳の時。で、最後は十六歳の誕生日。「…それ、いつ?」今日だよ。てゆうかさっき。あなたに。「俺?」そう。「買ったつもりじゃないんだけど」買ってくれたんでしょ。あたしの一生、全部丸ごと。この指輪で。「そうなのかな」売らないでね。「売らないよ」 #twnovel ( 2009-09-28 00:25:30 )
tinouye #twnovel 私がはじめて体を売ったのは十歳のときだった。私はすぐに剥製にされる場所に連れていかれた。そこには私の一歳から九歳までの剥製が飾ってあった。私の裸を見て剥製師は「良く育ってくれたね」とほめてくれた。私は注射を打たれながら、来年の十一歳の自分を思った。 ( 2009-09-28 00:29:10 )
sorppor 初めて体を売ったのは十歳の時。で、最後は十六歳の誕生日の今日。もう最後。私の体は売らせない。そう言って少女はナイフで己の頸動脈を一息に断った。 #twnovel 可哀想に、この後彼女の新鮮な臓器が迅速に次々売られていくことを知らないまま彼女は逝く。 ( 2009-09-28 00:30:45 )
DocSeri 「初めて体を買ったのは十歳の時。この目で確かめたくて娼婦を買った。子供だから相手にされなかったけど冬だから部屋には入れてくれた。喉を切ってから体を開いて内蔵を観察して……5人ぐらい買ったんだけど、『買う』ってそういう意味じゃないと知ったのは随分経ってから」 #twnovel ( 2009-09-28 00:40:36 )
sorppor 初めて体を売ったのは十歳の時。一番売れたのは十八の頃と二十五の頃。最後に売れたのは五十三の時。それっきり売れなくて、ホームレスになって最後は餓死だよ。 #twnovel 河川敷の橋桁の、人面の染みはそう言って身の上話を締めくくった。 #k1dn ( 2009-09-28 00:44:47 )
bttftag #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。というタイトルの、海軍将校が書いた少年時代の売春行為を面々と綴る告白本の出版に世論は騒然とした。この騒ぎを鎮めるため、海軍から直々に発表があった。『この本の内容は全くのデタラメです。我が海軍内に13歳以下の買春行為は存在しません』 ( 2009-09-28 00:49:09 )
trmu1 初めて体を売ったのは十歳の時。チロルチョコ買うカネが欲しかっただけなので右腕だけ。「どうもすいませんねえ」と男は言いつつ、俺の右腕を構えて「ファイアー!」。俺の右手からボン!とすごい音がしてカサブランカの花束が飛び出し、男はそれを妻にプレゼントした。結婚記念日だそうだ。ガビーン。 ( 2009-09-28 00:54:50 )
DocSeri 「初めて恩を売ったのは十歳の時。女子トイレを盗撮してた担任を見逃してやった。お陰で成績表にも小遣いにも困らなかった。中学と高校では校長の弱みを。大学では女学生に手を出した准教授、会社では不倫中の部長。恩を売って恨みを買って、だから今でも新たな恩を売り続ける」 #twnovel ( 2009-09-28 01:00:22 )
nakamiti #twnovel  「初めて体を売ったのは十歳の時だ。その時は十歳が天井だと思ってドテン売りしたわけだ。狙い通り下がったから、六歳で買い戻したよ。何度も売買したけどトータルでは若返ってるよ。」最近、時間が上下するマーケットで、自分の体を若返り目的で売買することが流行っている。 ( 2009-09-28 01:16:48 )
sorppor 初めて体を売ったのは十歳の時。天然の生身はもう希少で、代金で最高級の義体に換装した。次は198歳の時。私の義体は希少なアンティークとして高値で売れた。そうやって高値高値で売り抜いて来たけれど、とうとう売り時を逃して今、一万年もののガラク義体で途方にくれている。 #twnovel ( 2009-09-28 01:35:26 )
taraku 初めて心を売ったのは十三歳の時。暫くはこの入れものは空っぽだった。だけど、ガラクタは誰かの手に渡り、貯金箱として使用された。貯まるどころか減る一方なのに、持ち主は懸命に食料を空洞に与え続けた。涙で伝える。「満潮になったですね。よかった」間違って天使に心を売ってしまったらしい。 ( 2009-09-28 02:18:00 )
maiyoru #twnovel 息子の通っている中学から呼び出しがきた。夏休みの課題作文に気になる箇所があったという。書き出しが「初めて身体を売ったのは五歳の時だった」とある。担任に問いただされ答えた。息子と下の娘とは五歳差。いつから妹の面倒を見ることが「身体を売る」ことになったんだ? ( 2009-09-28 07:28:38 )
hamari #twnovel 初めて体を売ったのは十歳の時。体の中に十数枚のレコードを詰め込まれ、私は酒場の片隅に立たされた。酔客が私の穴にコインを押し込むたび、私はレコードの曲にあわせて歌を歌った。長い月日が経ち錆びた私に触る者はいなくなった。誰もいない深夜、私はこっそりとアカペラで歌う。 ( 2009-09-28 08:01:50 )
marknovel 初めて豆腐を売ったのは10歳の時。いろいろな難癖のあと「病気したことは」などと聞かれ、それから僕は僕を職安に登録した。親方と相性が悪い見習いはこうやって自分の将来設計を立てる必要がある。案の定、僕は先日、給与20%アップの条件を言って親方から豆腐の角で殴られた。 #twnovel ( 2009-09-28 08:40:00 )
DocSeri 「初めて魂を売ったのは十歳の時。悪魔は対面での駆け引きこそ狡猾だが仲間内では連携がなく、重複契約も可能と知って以来度々売ってきた。今端の際はさぞ見物だろうと思ったが皆平然として『利子と違約分で8500万頂く』この年を境に、千年ぶりに黒死病が猛威を振るった。」 #twnovel ( 2009-09-28 09:05:03 )


(まとめには id:hrkt0115311さんの http://tool.hrkt0115311.org/twitter_log_with_time/を使わせていただきました)
厳密にはフォーマットから外れるものもせっかくなのでまとめてあります。


こうして、一つの投稿が元でここまでムーブメントとして広がりを見せるのはTwitterの楽しさですね。Twitter小説はなにせ文字数が限られていますからなかなか難しいのですが、チャレンジしてみると面白いですね。特にハッシュタグで気軽に投稿できるのも便利な点でしょう。


……で、そんなTwitter小説なんですが既に書籍化が決まっています。

Twitter小説集 140字の物語

Twitter小説集 140字の物語

こちらはTwitterに参加している10人の作家による140字の物語を収録したもの……らしいです。まだ詳細は明らかではないのですが、これらのエントリーが詳しいかな。参加作家のTwitterアカウントなどもまとまっています。
10人の作家さんとtwitter小説本を出します。 | 作家・内藤みかのメインブログ ~電子書籍と安いお買い物〜 - 楽天ブログ
http://d21blog.jp/discover/2009/09/post-9652.html
またこちらのエントリーによると今回はプロの作家の作品ばかりですが、今後は公募?して出版化する案も検討している模様なのでそれを目指してみてもいいかもしれません。まぁとは言え第一弾の本が発売される前なので企画が動くかどうかもまずは最初の本が売れるかどうかが大きいと思うんですけれど。

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