10年以上前のジャンプを未だに持っている男の人って……
日曜の早朝にTwitterでこんなやりとりがありました。
ono_matope | 家の幽☆遊☆白書全巻より明らかに裁断機のほうが場所を取る件 | 5月8日 AM 2:51 | |
ono_matope | あ、でも池本幹雄先生の『COSMOS』載ってるジャンプ(大事にとってある)は確かに裁断できない。一番電子化したいけどできない。 | 5月8日 AM 2:54 | |
kasakiyo | うわぁCOSMOS読みたい。あとになって鉄コン筋クリートに似てるって気づいたけど、にしてもあの読み切りは強烈な印象だった。 | 5月8日 AM 3:05 | |
rikuo | 「COSMOS」が載ってたジャンプ、私も持ってたな。今も残していたかな……。私は創刊直後のウルトラジャンプが捨てれない。 | 5月8日 AM 3:18 | |
ono_matope | COSMOSに反応があって僕は嬉しい | 5月8日 AM 3:19 |
私は随分前から週刊少年ジャンプを購読しているのですが、毎週毎週買っているとそれが結構なスペースになるため、いつもはそのまま捨てています。……なのですが、痛烈なインパクトが受けたので捨てられず、いつまでも持っているものがあります、それが 池本幹雄先生の「COSMOS」という読み切り漫画が掲載されたときのジャンプです。
「COSMOS」は当時のジャンプの新人賞である「天下一漫画賞」で入選を果たして本誌に掲載されました
独特の世界観と退廃的なムードの漫画で、別に超能力とか魔法が出ることもない・決して皆が笑顔になるハッピーエンドではないものの、ダークでスタイリッシュな作風と、スクリーントーンを使わず陰影のメリハリの利いた構成と構図のかっこよさが非常に印象的な読み切り漫画でした。
ただ残念ながらこの漫画、単行本などに収録されていないんですよね。なので10年以上経ってもこの号のジャンプは未だに捨てられずにいます。
……で、そんなことを早朝のやりとりで思い出して、そういや他にも何冊か10年以上前の週刊少年ジャンプ持ってたわー、と引っ張り出して、懐かしんでみるでござるの巻。
主に自己満足のエントリーです。
というわけで、捨てられずに10年以上も未だにとってあるジャンプ。
それぞれ思い入れがあって保存しています。
ただ私はコレクターじゃないので保存状態もよくないですし、今デジカメ壊れててケータイしかないので画質もよくないですが、ま、雰囲気だけ掴めればなと。
1997年30号
上でも一部紹介しましたが、まず「COSMOS」が掲載されている号の1997年の週刊少年ジャンプ。
表紙は木多康昭先生の「幕張」から塩田と奈良ですね。
あと、当時は「ジャンプ愛読者杯」という連載作家による読み切り漫画祭り的な企画があり、原作/岸辺露伴 絵/荒木飛呂彦先生の読み切り漫画「岸辺露伴は動かない」も掲載されているという号でした。
で、「COSMOS」も掲載。
実は「COSMOS」は読み切り漫画が2種類あり、1999年20号にも掲載されているのですがそちらは残念ながら捨ててしまって、手元に無いという。
あと「COSMOS」ついてや、池本幹雄先生の情報などはこちらのサイトが詳しいですね
http://candy.umaidonburi.jp/
ちなみに当時の連載陣は
封神演義 | 藤崎竜 | |
るろうに剣心 | 和月伸宏 | |
I"s<アイズ> | 桂正和 | |
みどりのマキバオー | つの丸 | |
BOY | 梅澤春人 | |
花さか天使テンテンくん | 小栗かずまた | |
地獄先生ぬ〜べ〜 | 真倉翔/岡野剛 | |
こちら葛飾区亀有公園前派出所 | 秋本治 | |
WILD HALF | 浅美裕子 | |
ジョジョの奇妙な冒険 | 荒木飛呂彦 | |
Wrestling with もも子 | 徳弘正也 | |
陣内流柔術武道伝 真島クンすっとばす!! | にわのまこと | |
魔女娘ViVian | 高橋ゆたか | |
遊☆戯☆王 | 高橋和希 | |
幕張 | 木多康昭 | |
キャプテン翼(ワールドユース編) | 高橋陽一 | |
仏ゾーン | 武井宏之 | |
Merry Wind | 山本純二 | |
とっても!ラッキーマン(最終回) | ガモウひろし |
というラインナップでした。(作品名のリンク先はWikipediaへ)
なお、ラッキーマンはこの号で最終回。
あと仏ゾーンは
地蔵天衣の登場回でした。
1996年27号
上の号の1年ほど前のもの、1996年27号。
この号では表紙の通り、
当時……というか現在でも根強い人気のバスケットボール漫画「SLAM DUNK」が最終回を迎えた号でした。
こうして、表紙と巻頭カラーを最終回の漫画が飾るのは、ジャンプの歴史で「SLAM DUNK」が唯一のことだそうですよ(Wikipedia情報)。
ストーリーとしては3年の赤木剛憲キャプテン率いる神奈川県代表 湘北高校が、秋田県代表で昨年までインターハイ3連覇を成し遂げた強豪 山王工業高校と2回戦にていきなり対決し、下馬評をものともせず奮戦した試合後のラストシーンからこの回は始まります。
右側はアニメ情報とかの紹介記事ですね。
湘北高校一年生の流川楓と、同じく一年生の桜木花道とのタッチが見開きで、カラーページ!
作品を知らない人からすると、試合後のなんてことない場面かもしれませんが、このシーンはスゴイことなんですよ。
そして強豪を下した興奮冷めやらぬ中、最終回を迎えます。
連載が始まったときは私が小学生のころで、この漫画に感化されてミニバスケットボールをやる子がやたら増えましたし、中学・高校と進んでいってもやはりバスケットボール人気が周囲でも高く、それだけ影響力が強くて非常に印象深い作品だっただけに、未だに残している次第。
1996年28号
そして「SLAM DUNK」最終回の次の週の28号。
このときに藤崎竜先生の「封神演義」が連載スタートでした。
当時、藤崎竜先生は「PSYCHO+」連載終了後、「ジャンプノベル」という週刊少年ジャンプの小説版というか、今でいうところのライトノベル的な雑誌があったのですが、そちらで小説の挿絵などを描かれていた時期で、これが久しぶりの本誌連載でした。
「PSYCHO+」もそうですが読み切り漫画でもそれまでSF物の作風が多く、「封神演義」を初めて読んだときは「今回は歴史物でファンタジーかー」と意外だったのですが、段々と物語が進んでいくうちにSF的な要素も増えていきましたね。
こちらも好きな作品なので、とっていました。
またこの号では、「みどりのマキバオー」で主人公 たれ蔵の宿敵であり最大のライバルであるカスケードとの激しい死闘の末、
史上初の日本ダービー同着優勝という感動的な幕切れと、
その後、待ちうける悲しい別れの回でした。
あと「レベルE」も掲載されていて
マクバク族の回、
「WILD HALF」は記憶喪失の回でした。
*1
2001年36・37合併号
こちらは表紙の通り、「BLEACH」が連載開始したときの号です。
現在も連載の続いている人気漫画ですね。この1ページの流れが構図とか配色とかすげーかっこいいなー、と思います。そこが妙に気に入って、10年以上も保存していたという……。
あと巻頭カラー見開きのページでは、主人公の黒崎一護と朽木ルキアだけでなく
他のキャラクターが出ているわけですが、この第1回のページに
物語中盤に出てくる「仮面の軍勢(ヴァイザード)」の一人、平子真子(ひらこ しんじ)が出ているというのは有名な話ですね。
そんな感じで、物を捨てられないダメな人間っぷりを晒すというエントリーでした。
「COSMOS」はともかく、他の漫画は単行本を持っていたりもするんですが、なんとなく雑誌は(途中の変な通販の広告も含め)そのときの時代というか、雰囲気が感じられて好きなんですよね。古いビデオテープで番組本編よりも、CMの方が面白いみたいな。
とは言え、いつまでもとっておくのも無駄なので、適当なところで処分するのがいいんでしょうが。
あと「COSMOS」など、単行本にはなっていないけれど読み切り漫画の名作というのは多くて、今そういうものを読もうとすると古本屋やオークションで探すか、国会図書館に行くしかないわけです。で、どうにか手に入れてもそれが直接作者にとって利益になるわけではないんですよね。
なので、書籍とは違って小さい単位 数十ページから販売が可能な電子書籍で売るとか、「Jコミ」のような仕組みとかで将来も読めるようになるといいんですけれども。
作者側からすると、出版社との契約とか 将来的に短編集にまとめるかもしれない、とかでなかなか難しいところはあるとは思いますが
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