【Twitter小説】こたみか祭りまとめ【炬燵と蜜柑】
先日 【Twitter小説】売体祭りまとめ【初めて体を売ったのは十歳の時。】 - 聴く耳を持たない(片方しか) と、Twitterで急に始まったTwitter小説のモチーフをまとめたのですが、また似たような雰囲気で今度は「炬燵」と「蜜柑」でTwitter小説が多く投稿されました。
まず最初にそもそもTwitter小説についての参考リンク。
Twitter小説についての参考リンク
- Twitter Searchでのハッシュタグ #twnovel検索結果 - Twitter利用者じゃなくても実際の投稿が見れます。
- http://hashtagsjp.appspot.com/tag/twnovel こちらは http://hashtagsjp.appspot.com/ での#twnovel 傾向分析結果。このサービスがリリースされタグが登録された8月7日以降の投稿数などが確認できます。
- twitter小説に関するまとめ。 | 作家・内藤みかのメインブログ ~電子書籍と安いお買い物〜 - 楽天ブログ
- twitter小説、出版決定。 | 作家・内藤みかのメインブログ ~電子書籍と安いお買い物〜 - 楽天ブログ
経緯について
「炬燵」と「蜜柑」が流行った経緯について整理すると
hamari | #twnovel 縫い閉じた瞼の裏側に光が差す。憤怒に顔を歪めた彼はそちらに目をむける。そこに居るはずだ、彼を贄に選んだ男たちが。縫い閉じられた唇のすきまから彼は叫び声をあげる。切り取られた舌は意味のなす言葉を紡がない。それでも彼は叫ぶ。「汝、在るな」と命じた神にむけて、呪詛を。 ( 2009-09-30 20:28:21 ) | |
Swishwood | @hamari 五感を封じるなど、素質ある者には決して行ってはならぬと知れなんだか。打ち捨てられた骸を前に男は思案する。周囲の累々たる骸、容ある無惨は、紛えようもなくこの呪詛に依るもの。ニヤと嗤い、口にするは禁呪。そして、その掌中には魔杖。「存分に呪うが良い」 #twnovel ( 2009-09-30 20:37:39 ) |
まず @hamariさんの投稿に対して、@Swishwoodさんが返歌としてこのTwitter小説を返したことから
hamari | @Swishwood うわ、はや。あんたこそ魔物やw ( 2009-09-30 20:39:51 ) | |
Swishwood | @hamari と云うかあんなもんしか引き出しに詰まってないんだ。おかげで普通の話に困る困る。 ( 2009-09-30 22:07:47 ) |
とやりとりがあり、それを受けて
takao_rival | .@Swishwood 今度、極限なまでに普通なお題をSwishwoodさんに出してみたい『こたつとミカン』とか、『紅白歌合戦』とか。あ、2つ目のは無理やり戦場に持ち込まれるかも。 ( 2009-09-30 22:10:25 ) |
@takao_rivalさんがこう呟き、それに対してさらに
DocSeri | 「『炬燵を出せ』号令一下、四脚の自走台座が並ぶ。起伏に富み車両に適さぬこの星で開発された射撃プラットフォームだ。下側は機動と防衛を兼ねた熱核噴進装置が赤々と輝き、上部には半球状を重ねたような砲塔が空を睨む。橙色に塗られたそれがミカンと呼ばれる理由を俺は知らない」 #twnovel ( 2009-09-30 22:24:11 ) | |
Swishwood | かあくう、と、気持ち良さそうにお休みのところ申し訳なくはあるのだが。「風邪引くぞ」んあ。あ、こりゃダメだ。毛布引っ張ってきてやった方が良い事に気づき、炬燵の上を……見たくない。どこで覚えてきた「みかんつり」なんか。山のようなみかんの皮がとげっぷが全てを語るのみだ #twnovel ( 2009-09-30 22:25:02 ) |
@DocSeriさん、@Swishwoodさんが応じて投稿が続いたところが端緒になるでしょうか。
以下、類する投稿をまとめてみました
「炬燵」と「蜜柑」の140字小説
trmu1 | #twnovel 【未完の対局】炬燵で将棋をしていた。そのうち歩ばかりになり、いつのまにかはさみ将棋になっていた。はさみ将棋をしているうちに、歩は全てと金になり、二人の指は蜜柑の皮で黄色くなった。親父に「パチパチうるせえ!」と怒鳴られ対局は終了した。もう20年勝負はつかないまま。 ( 2009-09-30 22:31:28 ) | |
takao_rival | #twnovel 平安京の冬は寒い。清少納言に狐の子供が声をかけた。「寒そうだね。おいらが良い物あげようか」彼女は吃驚して頷いた。狐が作った炭火布団机を清少納言は大層気に入り褒美に蜜柑を渡した。「これ、そなたの名は?」「燵だよ」納言は机に狐燵と名づけた。炬燵の名の由来である。 ( 2009-09-30 22:41:58 ) | |
bttftag | #twnovel 「なあ蜜柑」「なんだい炬燵」「俺たち最強だよな」「そうだね。正月には欠かせないね」「まあ、蜜柑あっての俺なんですけど」「よせよ、なんだい急に」「だって主人、一年中俺を片付けないじゃん。蜜柑がいないと正月って感じしないんだよ」「…確かに…」 ( 2009-09-30 22:42:18 ) | |
apto117 | 胡龍は火焔のように気性の激しい男だった。厄介者扱いされた村を飛び出してからは腕に物言わせる傭兵として生きた。戦も休みの厳冬期、彼は雪崩にあって死ぬ。雪を堀り起こすと四つ這いになって懐に幼子を庇っていたという。彼の姿を見た職人が炬燵を作ったのが全ての始まりである。 #twnovel ( 2009-09-30 22:47:23 ) | |
trmu1 | #twnovel 「なあ蜜柑」「なんだい炬燵」「I Love You」「なんだい布団から棒に」「お前を食べちゃいたい」「それは性欲ではなく食欲だ。俺を食べるとすぐにお前が犯人ってバレるぞ。ここの家主は探偵業を営んでいる」「さあここで時刻表トリックの登場です」 ( 2009-09-30 22:49:43 ) | |
sakuyue | #twnovel こんな冷える夜は炬燵で熱燗をひっかけたい気分だ。部屋に明かりがついているささやかな幸せを噛み締めつつ、玄関開けてみれば。炬燵の前身とも言うべき火鉢を抱いて焼き蜜柑なんぞしてる彼女の姿。「なあ……なにしてるんだ?」「ん? 火燵で蜜柑」反論は許されなかった。 ( 2009-09-30 22:51:44 ) | |
trmu1 | #twnovel 「なあ炬燵」「なんだい蜜柑」「蜜柑畑からここまで来るまで結構色々あったんだ」「ほう」「まず、比較的道に迷った」「比較的?」「それから比較的恋にも迷った」「比較的?」「そして、比較的嫌々ながらお前の上に乗った」「食われろ。」 ( 2009-09-30 22:56:46 ) | |
apto117 | 貧しい養蜂家の男は都の姫、蜜柑に愛を告げた。だが姫は「毎年冬が来る度にこの世で最も甘味な物を食べさせて頂戴」と彼の求愛を断った。男は知恵をめぐらせ蜂蜜を橘の実に注し姫に差し出した。姫が悪女でなければ今日蜜柑は流行らずこの地も愛媛と名づけられることは無かったのだ。 #twnovel ( 2009-09-30 23:03:13 ) | |
sakuyue | #twnovel 「こたちゃん、大変大変っ。みかちゃんが車に轢かれちゃった!」「なんだって! それでみっちゃんは平気だったの?」「うん、みかちゃんが庇ってくれたから……」炬燵の上にてん、と置かれた蜜柑は一個だけ。 ( 2009-09-30 23:03:25 ) | |
takao_rival | #twnovel 21世紀中頃、エコ技術と宇宙開発技術の融合に成功した日本が宇宙開発をリードした。人類初の有人火星探査船「紅白」は4名のクルーを乗せて地球を旅立った。大晦日には特別備品「炬燵と蜜柑」が開封される。大晦日に紅白と来たら炬燵と蜜柑。日本文化のDNAそのものであった。 ( 2009-09-30 23:03:40 ) | |
trmu1 | #twnovel 「なあ炬燵」「なんだい蜜柑」「140文字小説って知ってる?」「はん?」「今話題のツイッターって奴で、色んな人がタグってのつけて短い小説を書いてて凄い面白いんだよ」「…」「君もよかったら書いたら?」「…なあ蜜柑。君の苗字はもしかして、内藤って言うんじゃないか?」 ( 2009-09-30 23:05:00 ) | |
hamari | #twnovel 忌まれて生まれ、産声聞かずに母者は逝って、幼子抱えて父者は窮し、上の姉者は女衒に売られ、下の姉者は製糸場、俺は場末で炬燵売り、炬燵はいらんか、炬燵はいかが、蜜柑をつけるよ、甘い蜜柑、照らすは夏のお天道様、声を嗄らすも炬燵は売れず、ああ、飛んでいきたや母者の元に。 ( 2009-09-30 23:14:58 ) | |
kitanokunikara | #twnovel 実際に猫が丸くなるのは炬燵の中だ。天板の上で丸くなってこそ、そんな熱い思いが技術者たちを駆り立てた。そうして、この「適温を天板に伝導させる炬燵」は完成し、猫は炬燵の上で、人の見える場所で丸くなるようになったのだ。蜜柑はすぐ腐った。 ( 2009-09-30 23:16:34 ) | |
Swishwood | 「四方に巨塔あり。天蓋四角にして、天炉赫と輝けり。男、世の果てを目指し巨塔に挑まんとす。三月の後、天蓋に到る。眼前に在りしは緑の莫野、整然たる石塔の群れ。なれど、莫野が深奥に宝珠見たり。天炉が如き橙色の宝珠、堆く金字塔を為したり」夢を見た。昨夜の徹マンが堪えたか #twnovel ( 2009-09-30 23:25:54 ) | |
DocSeri | 「炬燵というのは意外なほどに角のない代物で、衝突を想定しあらゆる角が丸められている。また天板に山と積まれた蜜柑は長期の籠城をも可能とする。さあ来るなら来てみろティンダロスの猟犬ども。この掛布の奥底の暗がりで、闇を彷徨いし者がお前を待っているぞ」 #twnovel ( 2009-09-30 23:36:55 ) | |
zasshoku | 娘炬燵を見たことなし。眼前のそれにしばし見入りし後一人頷くと、兄に頼みて四本の足天に向けその一本一本に蜜柑載せたり。自らはその四角の中心に正座し、四方よりの来客に備へたり。いらっしゃいませ、いらっしゃいませ。未だ来ぬ客に向かひて送る挨拶の準備に余念なし。 #twnovel ( 2009-09-30 23:40:31 ) | |
sakuyue | #twnovel デートの前は5つのチェックを欠かさない。1、服装。今日はふりひら系。2、髪型。いつもの巻き髪じゃなくて今日はストレート。3、メイク。ナチュラルめ鉄則! 4、勝負下着。うん、思わず買っちゃった。5、蜜柑。……蜜柑。だって仕方ないじゃない。彼、炬燵から出ないんだもん ( 2009-09-30 23:41:14 ) | |
hamari | #twnovel 炬燵の上から蜜柑が転がる。あらあらと追いかける内、蜜柑は外へ、黄色いレンガの道を転がり、時計を持った兎と並び、南瓜の馬車の横を通り抜ける。やっと追いついた私はため息。あんた、物語の主人公になれたのに。魔女が呆れた顔で云う。いいの、わたしは蜜柑が食べたかっただけ。 ( 2009-09-30 23:43:42 ) | |
trmu1 | #twnovel 「蜜柑は炬燵を捨てて闇の中へと歩いていったのです。ぱたり、ぱたりと足音を立てて。捨てられた炬燵は廃品回収の老人に弄ばれました。炬燵は夜毎、蜜柑の名前を呼びました。愛してる、愛してると。今更届かぬ事は知りながらも叫び続けました。炬燵は死に、蜜柑の行方は知れません」 ( 2009-09-30 23:44:22 ) | |
senzaluna | 一人、炬燵に入って蜜柑の皮を剥く。(そういや昔はばあちゃんがチラシでゴミ入れ作ってたな。カブトに似た折り方で)手近の紙で折ってみるも途中までしか思い出せず、むうと唸りつつ背後のゴミ箱に捨てた。今年は実家に帰るか。ばあちゃん達と紅白見ながら炬燵で蜜柑も悪くない。 #twnovel ( 2009-09-30 23:46:39 ) | |
TheLastWill | 「炬燵の存在は蜜柑によって完成する。画竜点睛の故事の通り、炬燵の足を組み立て敷布を下に敷き、掛け布団を掛け豆炭を備えた炬燵に蜜柑を添えれば動き出すの道理だ。かつて冬季には野原を駆け回る炬燵が数多く見られた。現在は電気炬燵に取って代わられた為そうした事例は少ない」 #twnovel ( 2009-10-01 00:01:06 ) | |
deadpop | #twnovel 布団をめくると足には毛が生えていて、これが炬燵ではなく、大型の四角い猫なのだとわかった。緑がかった黄色の皮をむくと中身には毛が生えていて、これが蜜柑でないことはわかったものの、なんの動物かまではわからない。ニャーと鳴いている。 ( 2009-10-01 00:02:19 ) | |
deadpop | #twnovel 地雷原。見渡すかぎりの地雷原。地雷の上にはかならず炬燵がある。炬燵の上にはかならず蜜柑がある。そういう形でマークされ、寒さに凍える我々を誘っている。猫がすたすたと歩いてゆき、炬燵のひとつにもぐりこむ。騙されるな! あれは猫だから無事なのだ。騙されるな。 ( 2009-10-01 00:06:13 ) | |
goldbook | #twnovel 中古家具の店でコタツを買った。早速入ってうとうとしていたらミカンを中に落としてしまった。さっき手で散々探っても出てこなかったのに、今になって皮だけ飛び出してきた。…誰か居るんですか? ( 2009-10-01 00:09:50 ) | |
hamari | #twnovel 千畳敷に炬燵が一つ。布団をめくれば橙色の光の中、足の行列が遙か彼方まで続いている。遠い話し声、鼾の音。むこうの闇から、ころころと蜜柑が転がってくる。誰の蜜柑だろうね。隣に寝そべった我が家の七十三男坊に訊くが、彼はもう夢の中。わたしも皆と一緒に眠ることにしよう。 ( 2009-10-01 00:17:29 ) | |
deadpop | #twnovel 「掘り炬燵あれば盛り炬燵あり」「ことわざですか?」「いえ、事実です」 盛り炬燵もすごいのになるとチョモランマのてっぺんに布団が干してあるみたいな外見になって、しかもこれがあたたかい。ああ、人間ってあたたかい。そんな幻覚を見つつ凍死することもあるので要注意だ。 ( 2009-10-01 00:19:33 ) | |
trmu1 | 金色の炬燵は斜め後ろに進めない。銀色の炬燵は真横と真後ろに進めない。死角から蜜柑星人が光速の寄せ、ハブとり名人が七冠を達成した。死ぬな金田。 #twnovel 将棋をしながら寝てしまった兄弟。いったいどんな夢を見ていることやら。おやすみ、坊やたち。 ( 2009-10-01 00:24:23 ) | |
cste | 彼女が私の手から転がり出て行く。飛び降りるつもり? ゆるさない。私は素早く彼女をつかみ、その肌に爪を立てた。飛び散る彼女の体液。思わず顔がにやけてしまう。彼女の肉に口づけ、その血を啜る。ああ、なんて甘美なんでしょう!(お題:こたつみかん) #twnovel ( 2009-10-01 00:25:45 ) | |
senzaluna | 炬燵は叫んだ。「よっしゃ! 冬だ! 俺の時代! 燃えるぜえ! 真っ赤に燃えるぜえ!」しかし設置された炬燵、一向にスイッチを入れてもらえず困惑する。天板に乗る蜜柑はそんな炬燵に言った。「この家、今年から床暖房になったんだ」炬燵の気迫は空回りに終わった。 #twnovel ( 2009-10-01 00:28:40 ) | |
TheLastWill | 「炬燵の光が赤いのは赤方偏移している為であり、夜空に浮かぶ星もかつて炬燵であったものだ。今日も目にも止まらぬ速さで雪を照らしながら飛び立ってゆく。付近一帯を火の海に変え、焼け野原に蜜柑がいくつか残るばかり。人々はこの風物詩を楽しむと、新しい年を迎える準備を行う」 #twnovel ( 2009-10-01 00:35:11 ) | |
trmu1 | #twnovel 夏だというのに電熱絨毯はそのままだった。炬燵は布団を外してそのままテーブルとして使用されている。箱に残った蜜柑は部屋の隅でそのまま腐っている。あの冬。主役をめぐって激しい戦いを繰り広げたことが嘘の様に、彼らは鬱屈した心の内に閉じこもっていた。 ( 2009-10-01 00:40:27 ) | |
takao_rival | #twnovel 「マイマイ先生、人生における炬燵と蜜柑の意味を教えて下さい」「…」「どうしても知りたいのです。先生、どうか教えて下さい」「…」机の上で静止状態のまま沈黙を保っている蝸牛には発声器官が無かった。彼は全ての答えを知っていたが、その事実もまた、神のみぞ知る。 ( 2009-10-01 00:47:18 ) | |
senzaluna | 去年、俺の下に突然電熱絨毯の奴がやってきた。あいつは容赦なく俺の脚を炙った。俺は意味もわからずその拷問に耐えた。なのに俺はスイッチを入れてもらえなかった。奥方が「炬燵ついてると上の蜜柑がすぐ悪くなるのよ」とご主人に言っていたのを思い出した。あれは予兆だったんだ。 #twnovel ( 2009-10-01 00:49:50 ) | |
goldbook | #twnovel 艦長が第一艦橋の真ん中に炬燵を設置しやがりました。清掃機で排除を試みましたが、操作用の無線回線を妨害され失敗。現在居住区画の空調系は問題なく動作しており、あのような行動は理解に苦しみます。空調ではなくあの果実が問題なのですか? (船内管制AIによる内部記録より) ( 2009-10-01 00:50:13 ) | |
takao_rival | #twnovel 「オイオイ先生、人生における炬燵と蜜柑の意味を教えて下さい」「…」「お願いします!先生!」「…」とうとう僕も切れた。「先生、何とか言ったらどうなんですか!」窓辺に立って外を見ていたオイオイ先生が僕の方を向いた。「何とか」。おいおい! ( 2009-10-01 00:50:45 ) | |
senzaluna | 「でも」炬燵は言う。「今年床暖房になったってことは、電熱絨毯の出番はあれ1回きりか」溜飲が下がった面持ちで炬燵は満足そうだ。しかしその満足も蜜柑の言葉で掻き消される。「いや、2階はまだ床暖房じゃないから電熱絨毯は現役で使ってもらえてるよ」 #twnovel ( 2009-10-01 00:54:29 ) | |
micanaitoh | 炬燵の中であなたを食べてしまおう。皮を剥いて、甘酸っぱい匂いのあなたを口にそうっと含もう。炬燵の中のわたしとあなたの体は熱く火照って、大好きなあなたを強く吸う。あなたは短い叫びと共に、じゅっ、と果汁を噴き出した。ああ……、炬燵で食べる蜜柑っておいしい。 #twnovel ( 2009-10-01 00:56:45 ) | |
takao_rival | #twnovel 「カイカイ先生、人生における炬燵と蜜柑の意味は何でしょう?」「丁度いい所に来てくれた!火を入れていない炬燵の中に蜜柑を隠していたら見事に腐ってしまってね。まるでマリモみたいなんだよ。申し訳ないが捨ててくれないか。見ているだけで痒くなるんだ。あー、カイカイ」 ( 2009-10-01 00:59:02 ) | |
takao_rival | #twnovel 「ホイホイ先生、人生における炬燵と…」「お、いい所に来たね。ホイッ!」「うわっ、なぜ蜜柑を投げるんですか?」「次はこれ、ホイッ!」「うわっ、今度は炬燵が!一体何の意味があるんですか?」「物や行為それ自身に意味は無いよ。意味を見出すのは君自身だ」…意外とまともだ。 ( 2009-10-01 01:03:43 ) | |
shinichikudoh | 「これは炬燵ですか?」「それは脚立です」「これが炬燵ですか」「それも脚立です」「あれが炬燵ですか」「あれは脚立です」「脚立は炬燵ですか?」「脚立は脚立です」「炬燵は炬燵ですか?」「炬燵は炬燵です」「あなたは炬燵ですか」「私も炬燵です」「私もですか」「炬燵です」 #twnovel ( 2009-10-01 01:24:33 ) | |
tinouye | #twnovel 百物語59:肌寒くなり猫も喜ぶと思い炬燵を準備。お約束の蜜柑も。少し入ってみようと足を入れると何かコツンとあたる。もう猫が?と覗き込むと顔の黄色いおかっぱ髪の少女が蜜柑を食べていて1つを差し出す。唖然としているとパッと消え失せ、横を猫が平然と入ってきて寝転んだ。 ( 2009-10-01 01:34:24 ) | |
aoba_s | #twnovel 「炬燵には蜜柑だ」と笑う貴方に、やめてって何度言っただろう。ごつい指で袋まで剥く姿は可愛いけど、汁を飛ばすのが嫌だった。布団が汚れるって言うと「新しいの買ってやる」って笑った。もうあの炬燵はないのに、蜜柑で貴方を思い出す。新しい誰かと、一緒に蜜柑を食べてますか? ( 2009-10-01 01:36:43 ) | |
takao_rival | #twnovel 「頭寒足熱という言葉もある通り、下半身を暖め頭部を冷やす事は健康的にもエコ的にも理に適ってます。また蜜柑にはビタミンCに加えシネフリンという風邪の予防にも有効な物質や食物繊維も豊富です」「教授、要するに炬燵から出たくない。とおっしゃりたいのですか?」「ぎくっ」 ( 2009-10-01 01:41:11 ) | |
simmmonnnn | #twnovel 「早く隠れて!」彼女の言う通り、俺は炬燵に潜り込む。ふざけんな旦那は出張中の筈だろ…二人の会話が聴こえる。夫を炬燵に近付けないよう頑張る彼女。数分後、二人の声は真上に移動。激しく揺れ始める炬燵。蜜柑が転がり落ちてきた。手が届く…だが、これ食べたら泣くなと直感した ( 2009-10-01 01:55:00 ) | |
Orihika | #twnovel 月が変わる日、炬燵は何処へ行ったのだ?とホイホイ先生が尋ねたので、白い腕で蜜柑を準備している僕はそっと遠くから、第一艦橋の真ん中は電熱絨毯になったってことをアドバイスしてやった。おかっぱ髪の少女が付近一帯を火の海に変え、儚く遠い理想郷へパッと消え失せたのだった。 ( 2009-10-01 02:11:37 ) | |
Orihika | #twnoveloff の日。「ねえ機械」「なんだい肉」「寒いよ。炬燵になっておくれ」「この曖昧な暖かさ良いね」「異端です!」「悪魔でも寒いのだ」「星孝夫です。蜜柑はいかが」「この蜜柑はある村の特殊な作物で」少女は移動図書館からそっと図鑑を差し入れる。 #twnovel ( 2009-10-01 03:04:10 ) | |
wakakei76 | #twnovel 「炬燵には猫とみかんが必需品」って言うじゃない!飼っていいでしょおかーさん!おかーさあああん! 『貰ってください』 と書かれたみかん箱は、泥まみれの息子の腕の中で閉じたままじっと動かない。中身が生きているか居ないかは、開けないとわからないわね。「おがあざああん」 ( 2009-10-01 03:38:28 ) | |
ayarowen | #twnovel 炬燵に足を突っ込む。足先に何かが当たった。引っ張り出せば大量の蜜柑の皮。ふと見上げれば行き遅れの姉と視線が絡む。「あんたの足の臭い消し」嘘をつけ。TVの影響だろ。乾燥→入浴剤→肌スベスベ。中身が重要なことに気づこうともしない。皮を捨て実を頬張る俺は来月嫁を取る。 ( 2009-10-01 04:34:29 ) | |
shoetokyo | 無数の炬燵布団が降るのを君が隣で見ている。あの速度なら最初の炬燵が地表に届くまで後一ヶ月はかかる。降り炬燵の群れの下、廃墟の街は淡く赤く、ほんのり暖かく、北風に夏の息吹を溶く。私が私の人生に値しますように。蜜柑が君の舌を通して蜜柑それ自身に値するのと同じように。 #twnovel ( 2009-10-01 04:39:45 ) | |
DocSeri | 「『富豪が病弱な息子の願いをと探し回った真夏の蜜柑。蔵の底でたった一つ腐敗を免れた幻の貴腐蜜柑を、名工の手になる黒檀一刀彫りの炬燵に載せて、お値段なんとたったの値千金。お問い合わせは今すぐ!』各国の好事家が殺到、戦争にまで発展した事件は後に蜜柑事変と呼ばれる」 #twnovel ( 2009-10-01 07:52:39 ) | |
hazuki08 | 玄関のチャイムが鳴った。来客のようである。だが炬燵に潜っているので出られない。妻は何故出ないのかと見たら「膝に猫が乗ってるんだもの」と炬燵でのんびりと蜜柑をぱくついていた。猫は絶対だ。どちらが安住の炬燵を捨て冷たい玄関まで行くのか無言の睨み合いが永遠に続いた。 #twnovel ( 2009-10-01 08:17:14 ) | |
hazuki08 | 「いや、別れたくない!」しがみつくわたしを彼が説得した。「やめた方がいいよ」「一緒じゃダメなの?」「もう終わったんだよ」そう、冷めた身体を寄り添っても冷たいだけ。電源が入ってない炬燵は冷たいだけ。蜜柑を握りしめて泣く泣く家を出た。また夜はあたためてね。 #twnovel ( 2009-10-01 08:26:20 ) | |
angelworks444 | #twnovel 「どうして炬燵じゃないの?」と彼女は蜜柑を食べながら言う。「ホットカーペットあるから」と僕は返す。「えー、それじゃ冬物足りないよ。」彼女は不満げだ。「炬燵も布団も一応あるよ。もっと寒くなったらね。」そう言うと彼女は嬉しそうに笑った。 ( 2009-10-01 09:53:34 ) | |
namancha | 日本が世界に誇る作曲家Fの家には炬燵がない。去年の冬、彼は久々の実家で炬燵と蜜柑を堪能した。その安らぎを彼は音楽の断片としてスケッチ。帰京後すぐに映画音楽のオファーが入り、炬燵蜜柑のモチーフは映画に投入された。彼の密かな野望「蜜柑製交響曲」は未だ夢のままだ。 #twnovel ( 2009-10-01 10:11:55 ) | |
kokuhyou | #twnovel. とある大学の研究室にて白衣の男が一人、頭に蜜柑を載せて時計を注視していた。男の髪は白く、傍で見ていた助手の女は鏡餅みたいと密かに想像していた。「教授、何をしていらっしゃるのですか?」「君の関心を何秒で引けるかの研究さ」「…その発想に寒心します」「私は甘心だ」 ( 2009-10-01 11:12:06 ) | |
DocSeri | 「すべての商品は商品名イウムで構成されている。ガンダムはガンダリウムで、炬燵はコタチウムで。コタチウム製の炬燵にミカニウム製の蜜柑を置いて、ドレイウムの私が座る。十歳の時に売られた私。買い主を殺して逃げた私。今は商品ではない私は何でできているのかしら」 #twnovel ( 2009-10-01 16:36:31 ) | |
senzaluna | 畜生っ。俺はただ床暖房の熱をこもらせる為だけに存在するのか。もうあの熱くたぎる冬の俺には戻れないのか。俺は……! やり場のない思いを抱える炬燵の許に、人影。カチッ。え?「やっぱ炬燵あったけー。床暖、うちのは部屋全体になっちゃうから効率悪いんだよなー」ご主人ー!! #twnovel ( 2009-10-01 17:00:33 ) | |
TheLastWill | 「炬燵とは木材が『木』、熱源が『火』、布団が『土』、電流が『金』をそれぞれ司り、最後に冷凍蜜柑の『水』を添えることで陰陽五行を備えた布陣が完成される。そのため古来より、風邪など流行り病の盛んな冬季に破魔の役割で用いられる。猫が好むのもそれを理解しているのだろう」 #twnovel ( 2009-10-01 18:05:41 ) | |
sakuyue | #twnovel 一年の半分以上を引き離されていた二人が今、ようやく出会う。「炬燵ー!」「蜜柑ー!」二人は風物詩。ライバルは織姫、彦星らしい。 ( 2009-10-01 18:18:50 ) | |
kokuhyou | #twnovel. 「炬燵欲しい」頭に蜜柑を載せたまま教授が呟く。「こんな狭い研究室に置けるとお思いで?」また始まったわ、と呆れ顏の助手。「じゃあ僕と押しくらま…」ポン!ぼて!蜜柑が鈍い音を立てて床に落ちる。コルクが転がる。白煙揺らめく試験管が静かに震えながら教授を狙っていた。 ( 2009-10-01 18:28:52 ) | |
hamari | #twnovel 侏儒は旅の果てに羅馬に辿りつく。法王への謁見を許された侏儒は、大聖堂の中程で深々と頭を垂れた。見事な織りの絨毯を目の前に広げ、国から携えてきた贈り物をその上に並べていく。龍の胆石、蓬莱の枝についた寄生木、沈香、乳香、白檀、伽羅、黄金の炬燵、不死の薬果――蜜柑。 ( 2009-10-01 18:31:30 ) | |
kokuhyou | #twnovel? 「ライ麦畑でつかまえて、って知ってる?」「もちろん!サリンジャーでしょう」「じゃあ、ミカン畑でつかまえて、って知ってる?」「何それ、黒アゲハ捕まえに行く話?」「炬燵を探しに行く話よ!作者は…スイハンジャー、だったかしら」「心温まりそうな話だね」 ( 2009-10-01 18:39:05 ) | |
noraokapi | 炬燵の国では太陽が赤い。太陽はいつも中央にあり、いつ夜が来るかわからない。夜は唐突にやってくる。光が消え、ゾクゾクする寒さが世界を徐々に覆い尽くす。人々は足早に逃げだし、最後の住人である猫が消えて、世界は消滅する。「おい、寒いぞ」の声で太陽が唐突に復活するまで。 #twnovel ( 2009-10-01 18:57:09 ) | |
shinichikudoh | 「ワシも昔は貧乏でね。博打狂いの父と結核持ちの母の喧嘩で荒れた部屋を掃除しつつ幼い弟妹を世話して。それでも蜜柑箱を机にしてチラシ裏に原稿を書いた」「気持ちは分かります」「PC持ちに分かるもんか」「でも蜜柑箱を利用した自作ですし、マウスなんて蜜柑そのものですから」 #twnovel ( 2009-10-01 19:06:46 ) | |
Hikikomori_ | リモコンを取るのは寒いので炬燵を少し大きくした。快適である。トイレに行くのも寒いのでまた炬燵を大きくした。少々不衛生だけど便利である。私は炬燵を大きくしていく。コンビニ会社横浜パリ。炬燵は世界を覆い尽す。これは幸せなのか。私は汗だくでぬるい蜜柑を食しながら考える #twnovel ( 2009-10-01 19:14:28 ) | |
gajumaru3 | #twnovel 炬燵陸亀の最後の個体が一人余生をすごしている。 ( 2009-10-01 19:15:34 ) | |
shinichikudoh | 青い蜜柑は苦いものだが、そういえば蜜柑にまつわる青く苦い思い出がある。幼いみぎりに台所から包丁を持ち出し蜜柑を切って遊んでいた。極限まで細かくしようと思ったらしく、遂には己の指まで深く切って救急車で運ばれた。三児の魂百迄というが、確かに #twnovel で字数を削る今も同じだ。 ( 2009-10-01 19:24:11 ) | |
bttftag | #twnovel 幼い頃から普通の蜜柑しか食べたことの無かった僕にとって、小学校の給食で出た「凍らせ蜜柑」は意味不明以外の何者でもなかった。剥きにくい上に、実も凍っているので食べると歯にしみる。以降見かけることはなくなったが、あれは一体なんだったのだろう。未だに不思議に思う。 ( 2009-10-01 19:27:57 ) | |
bttftag | #twnovel 今でもそうなのかも知れないが、蜜柑と言えば網状の袋に入っているイメージだ。網袋は実に様々な所で再利用された。例えば、水道の蛇口のところに吊す石けん入れとして。そして、子供たちが足に履いて「網タイツー」と言って遊ぶものとして。あれをやらなかった子供はいまい。 ( 2009-10-01 19:32:29 ) | |
shinichikudoh | 敵を眠らせる呪文「ラリホー」が効かない。しかしコイツは眠らせないとダメージを与えられないはず。「どうすればいい、相棒?」「ここドラクエの世界じゃねえし」通りで髪の毛とかなびいてて変だと思った。「FFでもねえぞ。自分で考えろ」「自作呪文を試すか。秘儀・炬燵蜜柑!」 #twnovel ( 2009-10-01 19:34:06 ) | |
oddmake | 「今夜もまた炬燵の上に蜜柑を置く仕事が始まるお」夜の訪れとともに電脳炬燵が現れた。覆い被さろうとするのをぎりぎりで躱しひょいと蜜柑を置くと、置かれた炬燵は停止した。中には熱で脱水され手遅れ状態の村人が。<崩壊>以降、人類は「どうしてこうなった」と言い続けている。#twnovel ( 2009-10-01 19:51:47 ) | |
bttftag | #twnovel 「総員傾注! 豚娘は炬燵を愛しているか?」「生涯忠誠! 命懸けて!」「ふざけるな! 聞こえんぞ!」「生涯忠誠! 命懸けて!」「…炬燵より早く神はこの世にあった。心は神に捧げてもよい。だが貴様らのケツは炬燵のものだ。分かったか豚娘ども!」「闘魂、闘魂、闘魂!」 ( 2009-10-01 20:29:43 ) | |
tull2003 | 20光年の旅を終え999号はついの星へ到着した。どう見ても猫にしか見えない住人たちは我々を縛り上げて2000年前ものだという遺跡に監禁した。監視の目をくぐり、遺跡の洞窟を奥へ進んだ我々は、かつて猫人を支配した高度な古代文明の遺物を発見した。そう、炬燵と蜜柑だ。 #twnovel ( 2009-10-01 23:54:35 ) | |
AsmodeusDB | #twnovel 「運命だね、これは」僕は蜜柑を炬燵の上に並べた。蜜柑達は違う樹、違う畑で育ち、こうして集まった。これを運命の出逢いと呼ばずしてなんと呼ぼう。台所から帰ってきた彼女が僕の脇から炬燵に入り「運命ならこうでなくちゃ」と蜜柑をふたつ、寄り添わせた。運命の甘い香りがする。 ( 2009-10-02 01:38:31 ) | |
tokoya | #twnovel 月のない夜。宿場から少し離れただけで周囲は闇に包まれ、星明かりだけを頼りに夜道を進む旅姿の男。峠を越えようかという時、山賊が男を取り囲む。その時、男の胸から強烈な光と熱が放射され、山賊達は一瞬で蒸発する。「今宵の炬燵は血に飢えておるわ」と言って男はにやりと笑う。 ( 2009-10-02 07:57:57 ) |
(まとめには id:hrkt0115311さんの http://tool.hrkt0115311.org/twitter_log_with_time/を使わせていただきました)
これ以外にも、炬燵ものの一言ネタが流行ったりしたのですが、さすがに多いので除外。一言ネタのためか「蜜柑」が抜けているもの(または逆)もあるのですが、せっかくなので収録してみました。
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関連リンク
- 作者: 内藤みか,安達瑶,新城カズマ,小林正親,渡辺やよい,吉井春樹,泉忠司,黒崎薫,枡野浩一,円城塔,(収録順)
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- 発売日: 2009/11/05
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