ハンセン病パネル展と証言を聞く会

隔離から解放へー「光を求め 夜明けを拓く」
講師:柴田良平、柴田すい子、会場;長岡市 関原町 願興寺


知人のお誘いで行って来ました。正直言うとどんなご面相の講師かと思ったのだけれど、きわめて普通でビックリ、というかハンセン病というものにあれこれ誤解をしていて恥ずかしい限り、な内容でした。講演としては柴田良平さんの話を中心に、自身の半生とハンセン病の政策や歴史的な背景などを解説していました
しかし、こうした差別というのはハンセン病以外でも、この社会においては根強いのだろうなぁ、などと聞いている間考えてましたね


医学的には感染の恐れのない、ということが証明されているにもかかわらず、なかなかそれが浸透し難い、現状というのもあると思うし、それは確かに国の政策の責任もあるのだろうけれど、異形のもの、異質のものを排除しようとする心理というのがどこかしらに持っているのだと思う



気になった点

  • 裁判はとりあえずは一区切りついたが、熊本のホテルの宿泊拒否などの例にある通り未だに差別が残っているので改善が必要、この講座もその是正活動の一つ
  • 現在、療養所に暮らしている元患者は四千人ほどだそうだが、高齢のため年間250人ほどが亡くなるのだそう。療養所は全国に13ヶ所あるそうだが、このペースで行くと遠くない将来にくしの歯が欠ける様に閉鎖される施設が出てくるだろう、そうなった時期に適切な医療やケアを受けれるかどうか、という課題
  • 療養所に入るときには、名前を変えられたり、死亡時の解剖承諾書に署名をされるそうなのだが、それと同時に、何らかの宗教に属するよう勧められるのだそう、施設の管理を円滑にするためにそうした処置をとっていたそう
  • またそれを行っていたのが患者自身だった、とのこと。つまりは施設の人間が管理するために作り出したシステムを管理される側が運営されていたということ